ABOUT
幼い頃から、私の頭の中には丘があった。黄緑色の背の高い草を分けててっぺんまで行くと、崖にたどり着く。急に地面が消え落ちていて、落ちそうになる時もあるけれど、落ちても痛くないことはわかっているのだ。
崖の下には大きな原っぱが広がっていて、白やベージュや灰色の兎たちが遊んでいる。草花を食べているのもいる。私はその崖の上からの景色を、ぼーっと見渡すのが好きだ。そこに立つ時、私はいつも白いワンピースを着ていて、髪は長くて黒い。そこに立つことで、どんなことがあっても私の心は癒される。
私はこの世界を「うさぎの丘」と呼ぶことにした。
ー雪乃・編集/著『うさぎの丘』より
